こんにちは。
SOSU代表、マイコです。
秋晴れの日は、本当に気持ちがいいですね。
爽やかなこの季節、
空が綺麗で、それだけで嬉しくなります。
■目次
『みんなで学ぼう、子どものメンタルケア』開催しました。

平成30年9月24日(月・祝)
様々なボランティア活動をされている、JISP(日本イスラエイド・サポートプログラム)さまより、JISP代表理事 吉田 真由美 さま、臨床心理士 岡田 太陽 さまをお招きし、子どものメンタルケアについて、学び合う会を開催いたしました。
参加してくださったのは、西日本豪雨で被災した子育て世代のお母様方と、現場で子どもたちのケアにあたっている支援者の皆様。子どもも合わせて、総勢21名で開催いたしました。
子どもは遊びで学ぶ

会場の様子。
初めに、岡田さまより、45分間位『子どもとこころのケア(遊びと愛着)』というテーマで、教えていただきました。
遊びは表現
子どもにとって、遊びは表現の一つ。
子どもは感情を表現する言葉自体を、たくさん知らない。
大人が反応を返してあげることで、その感情をどのように言語で言い表わせば良いのか、学ぶ。
感情に対する大人の語彙が多ければ、それだけ表現を豊かにできる子に育つ。
子どもは遊びを通して、現実と向き合う能力を発達させる。
例えば、ごっこあそびは、演じることで大人の世界を知り、大人の役割を学んでいく。
自他境界
子どもは、もみくちゃになって遊ぶのが良い。
しっかりと他の子どもと遊んだ経験がないと、自他の境界が緩くなり、どこまでが自分なのか、どこからが他人のことなのか、はっきりわからないまま育ってしまう。
自他境界が緩い子は、教室いっぱいに自分が広がってしまい、感覚が過敏になることがある。
もみくちゃになって遊ぶことで、他者と関わるときのルールをなんとなく身につけていく。
『対処』としての遊びと、『症状』としての遊び

9.11を描き、トランポリンで助けている絵(イメージ)
遊びを通して子どもは、問題を解決したり、葛藤を解消することができる。
例えば、上の絵は、9.11の様子をアメリカの子どもが描いた絵のイメージ図です。(※絵を直接見たわけではありません。私が話を聴いてイメージを作りました。)
ビルの下に、トランポリンを描くことで、皆が助かるイメージを創造している。
起こった出来事は変えられないけど、子どもなりに心の落とし所を見つけている。
当時の様子を絵に描くことで、自分の中で整理している。
子どもの遊びは、見極めが大切で、子どもが楽しそうならそのまま続けさせたら良い。
絵が真っ黒になる、表情がなくなる、ひたすら繰り返すなど、子どもがどんどん苦しそうになっていくのがわかったら、それは、『症状』としての遊びなので、やめさせたほうが良い。
そして、しっかり抱っこなどのスキンシップをしながら、大丈夫だと伝えてあげるのが良い。
創造性のある遊びで、子どもは自分で解決していく
ゲームやそれでしか遊べないような、決められた枠の中でしか遊べないような遊びは、あまり好ましくない。
積み木や絵、ごっこあそび、トランポリンなど、子どもが自由に遊びをどんどん広げていけるような、創造性のある遊びを、たくさんさせてあげられる環境を整えてあげてほしい。
そうすれば、遊びの中で、自然と子どもは癒やされ、解決していく。
世界は不思議に満ちている。

子どもには、子どもなりの理由があって行動している。
例えば、逆上がりがどうしてもできない子がいた。
そこで、なんでできないのか聞いてみたら、
『世界が逆さまになるのが耐えられないから。』という答えが帰ってきた。
自分が逆さまになってるだけで、世界はなんにも変わっていないことを教えてあげたら、すぐにできるようになったことがあった。
子どもの様子に、大人は興味を持って見つめてあげてほしい。
そして、わからないことは、直接聞いてみると良い。
子どもにとって、世界は、不思議に満ちている。
マイコ的まとめ

支援物資・なおカフェの図
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この後、みんなで円になり、カフェ・お昼ご飯を食べながら、参加者の皆さまが今抱えている課題について、座談形式でざっくばらんに、岡田さまと話し合っていきました。
活発に話が続き、さまざまな立場からお話が進んでいきました。
私は託児に回ったので、あまり内容を詳しく聞くことはできませんでしたが、とても真剣に話をされていました。
様子をみながら、こういう機会が、あまりないんだな。ということに気が付きました。
相談できる場所がない。
話せる人がいない。
何を誰に聞いたら良いのかもわからない。
そんな声もききました。
そして、私がつねづね思うのが、子どももだけど、お母さんたちも、本当に大変…。
私だったら、子どもにベストな対応をしてあげたいけど、そんな余裕がなくて、とてもできないな…。
だから、思いきって、岡田さまに聞いてみました。
『これだけ抑えといたら、とりあえず子ども、大丈夫!!っていう、ベスト3とかありませんか??』
え!?っていう感じでしたが、教えていただけましたw
『スキンシップですね。とにかくスキンシップです。』
子どもにとって、お母さんは、最強の安全基地。
1にも2にも、スキンシップ!
だそうです☆
別に、無理くりがんばって機会を持とうとしなくても、受け身でいいそうです。
来たときに、しっかり受け止める。
目を合わせて話を聞く、アイコンタクトはとても大事だそうです。
スキンシップを嫌がる年齢の子は、例えばマッサージ屋さんとか、遊びに混ぜてみるとよい。とのこと。
トイレに行けれなくなるなど、退行行動もよく見られる。
不安だからそうなるので、しっかりスキンシップを取ってあげると良いそうです。
参加者の声

- 今の子どもたちには、抱きしめてあげるくらいの愛情を注いであげることが大事と知って、自分に余裕がないときこそ、そうしてあげよう!と思えることができました。
- 集まって、色んな人の色んな悩みを聞くことで、共感できたり、なるほどと思えることができるので、こういう場がすごくありがたいです。
- 子どもの年令に関係なく、話を聞いてくれてよかったです。他の方の話も聞くことができて、一人じゃないんだなって思い、少しホッとしたのと、自分が子どもをしっかりと受け止めてあげないといけないんだと、できるだけ怒らず、子どもの気持ちに寄り添ってあげようと思いました。
- 心が少し元気になりました。料理は苦手ですが、子どものために、少しでも食べ物で元気になれるように頑張ろうかなぁ…。
- 和気あいあいと、楽しくお話ができて楽しかったです。いろいろな年代の方のお話を聞ける機会がなかなかないので、来てよかったです。お寿司も、美味しかったです。
- 色んな方の話を聞けてよかったです。同じ悩みを持っている方がいるんだと思いました。先生のお話も、とても勉強になりました。
- いろいろな方の悩み、相談、解決、対処法が聞けて、大変参考になりましたし、子どもが楽しく自由に過ごせたことが良かったです。
- とても話しやすい環境で、いろいろな話が聞けました。他の人の悩みも、重なるところがあり、うちだけではないのだと参考になりました。
- ランチがおいしかった。お寿司が食べられるなんて、『キャー!』と嬉しくなりました。食べることって大事。明るくなるし、チカラがでる。自分で買って食べると罪悪感があるけれど…。
- やっぱり息子が大事な時期なんだと認識できてよかったです。聞いていただけるだけでも気持ちが軽くなるのに、アドバイスも頂けて、本当に助かりました。ありがとうございました。
- わかりやすくてよかったです。配慮の必要な気になるお子さんにも的確に答えられていて、もう10年早く出会えると楽になれたのかな、と思いました。悩んでいるご家族と専門家の話が聞けてよかったです。
今、困っていること、将来的な課題
- 娘の受験のこと。仕事をしながら子育て。今、みなしに住んでいますが、これから冬に向けて、ガス・給湯、どうしようか…。
- 川辺がどれだけ復興していくのか不安。現在年少の子が、小学校に上がるまでに、川辺へ通えるようになるのか…。リフォームして快適に過ごせるのか…。自営の仕事が川辺で復興できるのか…。
- 小学校入学前なので、小学生になった時、真備はどのような環境になっているのか気になります。
- 小学校通学のこと。
- 家の見通しが立たないこと。(お金や仕事)
- 家を建て替えるので、ローンのことが悩みです。
- 食生活。避難してから、子どもの主食がカップラーメン。なかなか私も食事を作れず、仮設住宅になって食事を作っても食べてくれません。
- 自分が被災したわけではなく、中学校の生徒に対して、どう支援したらよいかと、常に悩んでいます。
- 仮設校舎で部活もできなさそうな中学に活かせるのが、息子にとって良いことなのか。友達と離れないほうが良いのか。息子のことばかりで、娘の負担が大きくなっていないか。
こんな支援があったらいいな
- 中学生の子どもが参加できるようなこと
- お父さんのセミナーをお願いします。
- フラワーアレンジやマッサージなど、癒やされたいです。
- ローンとか、お金に関する勉強会があったら良いな。
- 子どもたちが自由に遊べる場。親が気兼ねなく話せる場。定期的にこういう会があるとありがたいです。
- 仕事のスキルアップ講座
- 確定申告勉強会
- 思春期の子どものケア勉強会
Special thanks…
JISP代表理事 吉田 真由美 さま。岡田 太陽さま。
12月までに、第2回を開催予定です!
本当にありがとうございます☆
今後とも宜しくお願いいたします。
Peace Winds Japan 様を通じて、ケニア政府より、紅茶の支援物資を頂きました。
この企画は、ベネッセ子ども基金さま、福武文化教育財団さまのご支援により開催いたしました。
ありがとうございました。
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[…] 先日、子どものメンタルケアについて学んだので、心理学者 河合隼雄さんの本のご紹介です。 […]