SOSU マイコです。
平成30年11月11日(日)真備町辻田の、ぶどうの家ブランチにて、『住まいについて考える!』を開催いたしました。

質問票を見て話し合う先生方。
この投稿内容は、続き物です。
イベントの詳細および、第1弾・第2弾レポートは、下記リンクをご参照ください。
最終レポートは、真備のこれからについて。
真備に住もう!と決めたばかりの皆さまから、活発な意見交換が行われました。
前向きで、素晴らしい、学びあいの時間でした。
災害と付き合いながら住む!
最初に、磯打先生から紹介があったのは、オーストラリアの、クイーンズランド方式の住宅について。
クイーンズランドは、浸水被害があることを前提に、住宅を建てていて、一階部分は、ガレージなど、水が通る前提の構造にしてあり、さらに、二階以上は、そのまま移動できるようになっているそうです!!
すごい!!
この紹介をきっかけに、ぶどうの家、津田さんから、今、構想されている、共同住宅のプランについてお話がありました。
みんなで住む! ぶどうの家:津田さんのプラン

右上、女性:津田さん、男性:武田さん
高齢世帯の皆様は、家を建てようにも、直そうにも、お金がない。
あと、何年住むかも、わからない。
かといって、これから、よその土地のアパート等に住むのは、新しい土地でコミュニケーションがうまく取れるか心配だし、寂しい。
そこで、今、共同住宅について、構想を練っています。
- 一階部分はガレージや駐車場、また、集会所や店舗。
(※真備で一番、復活が速かったのが、塾とコンビニだったそうです。次に、飲食店。)
- ライフラインで必要なものを二階以上にもってくる。
- アパートのような、個人の住宅と、みんなが交流できる、共有スペースを作る。
- さらに、近隣に住んでいる皆さまも、災害発生時には、一時避難所として受け入れ可能。
(※台風の時、遠くの避難所へ移動し、3時間ほどで、夜中に帰宅すのがすごく大変だったそうです。)
そんな、共同住宅が、真備の中にたくさんできて、そこを、巡回バスなどが回って、人も物も巡回し、交流が生まれる。
子育て中の若い人たちも、一人暮らしの若者も、安心して仕事に行って帰ってこれる。
そんな、お互いさまな環境ができれば、若い人たちも、安心して真備に帰ってきてくれるのではないかと考えています。
このプランには、参加者のみなさまからも、こういうのがいい!と顔を輝かせて発言してくださる方もいらっしゃいました。
大変な時が、最も幸せな時。

何度も『愛』という言葉を繰り返しながら真剣に回答する佐々木先生。
このあと、建築士の佐々木先生からも助言がありました。
女性の方に、『人生で、どの時期が一番幸せでしたか?』と尋ねたら、大体、皆さま、『子育てをしていた時。』っておっしゃるんですね。
『一番大変だったときは?』と尋ねてもまた、『子育てをしていた時。』っておっしゃるんです。
津田さんのプランは、考えるまでも本当に大変だったし、これから実現していくのは、大変な苦労の道のりだと思います。
だけど、人の幸せは分からないもので、一番な大変な時が、一番幸せだということがあるんです。
【大変≠幸せ】ではないんですね。
愛をもって、お互い助け合う。
その時間は、後から振り返った時、やっぱり、幸せだったなぁって、なるのではないでしょうか。
新しい場所へ行って、苦労はしなかったけど、幸せではなかったというよりは、最終的に幸せと思える選択ができたらいいですね。
皆で一つを作って幸せに暮らしていく。
皆で住まうという形も、新築、リフォーム以外の、第3の選択肢ではないでしょうか。
それから、家については、壊れない家を目指すのではなく、命を守る家という視点で考えていただきたいと思います。
傾いても、ゆがんでも、命は助かったという家。
皆さま、どうしても、万が一の時のための備えばかりに目が行くのですが、手すりや階段、断熱性能などについて、よく考えてほしいですね。
転倒や、寒暖差によるヒートショックなど、日常災害のリスクのほうがよっぽど高いんですね。
日常災害が、1年に1万件もあるんです。
命の危険さえなければいい。そういう方法もあるんです。
お金をどこに使うのか、もう一度そういった視点で考えてみてくださいね。
これは、本当に、やらせとかではなく、「住まいについて考える!」が企画される前から決まっていて、たまたまなんですが、
イシダ工務店さんが、耐震シェルターという、家の中の寝室だけ耐震化するという方法があり、その実物の展示を、総社市中央2-8(総社市役所北:旧第一生命ビル)FLCB1階で、18日まで行っています。
18日には、今回お話してくださった、あさのクリニック 院長 の、浅野 直 先生の講演会もあります。
詳しくは、下記リンクをご参照ください。

耐震シェルター実物を見てきました。

耐震シェルター内部
ちなみに、イシダ工務店の石田さまには、SOSUは7月からずっと、いつも相談に乗っていただき、お世話になっています。
SOSUが今、こういった活動ができるのは、石田さんのおかげが大きいです。
災害発生直後から、ものすごい勢いで各種ボランティア活動や、ボランティア団体の支援を行っていらっしゃいます。
期間中は、ボランティア団体の相談にも応じていらっしゃいます。
本当に、素晴らしい方なので、ぜひ、この機会に会いに行ってみてくださいね!
マイコ的まとめ

『住まいについて、考える!』SOSUin真備
以上、3部構成にわたって投稿してきました。
内容が濃すぎて、めちゃんこ、長くなってしまいましたw
蓋を開けてみるまで、果たして人が来てくれるのか、高齢世代の皆様と、明るくお話ができるのか…。
とにかく、やってみないとわからない、そんな、第1回目でした。
愛にあふれる講師陣の皆さま、そして、情熱あふれる、ぶどうの家の皆さま。
フランクフルトやコーヒーを提供してくださったボランティアの皆様。
そして、何より、ご参加してくださった皆さまのおかげで、とても前向きで、希望溢れる素晴らしい会となりました。
最後に、参加してくださった皆さまがアンケートに記載してくださった、今回のイベントの感想と、現在の課題、必要な支援を紹介いたします。
たくさんの方の目に留まり、必要な支援が、多方面から実現していきますように☆
イベントの感想
- 途中参加でしたが、川の様子など、よく分かりました。ありがとうございました。
- 皆さまの話を聞いて、とてもよかった。
- 大変参考になりました。ありがとうございました。
- 共同で家を作る話に興味がある。
今、困っていること、将来的な課題
- リフォーム中だが、床下の消毒が不完全ではないか、不安。
- 住宅再建について経済面、同じ場所に再建して安全なのか…。
- みなし仮設の部屋数が少なく、狭い間仕切りなので、大変。
- 家をどうするのか、あと2年の定年後に、仕事をどうするのか。
- また水が来ないか…。
- 改築費用が、義援金では足りない。
- これからの生活に必要なものを、どうしたらいいのか…。
こんな支援があったらいいな
- 週何回か、無料バスなどがあれば、病院・買い物ができてうれしい。
- 5次~10次以上、見舞金希望。
- 同じ団地の方とお会いして、現在の状況をお互いに話したいことがあったので、今後もこういったイベントを続けてください。
- 冬物の下着、調理器具
- 運動ができる施設
- 元と同じ生活ができるような支援。
- 今は、何も思いつかない…。
次回告知

質問票を見て話し合う先生方。
次回は、12月2日(日)15時からスタートだそうです。津田さんの行動力には、圧巻です☆
場所は、同じく、真備町辻田197のぶどうの家ブランチ(BB)です。
横浜から、制度や復興まちづくりの専門家、『住まいのこれから勉強会』講師:横浜市立大学の石川先生もご参加くださる!と連絡がありました☆
私は、『おもちゃ遊び広場』という、SOSUの子育てイベントと被っていて、調整中です。
共同住宅について、具体的にお話を進めていくそうです。
ご興味のある方は、ぜひ、この機会を逃さず、ご参加くださいね!
前回と同じく、SOSUでの事前受付は致しません。
直接、現地へお越しください。
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